2つの日本人学校で教師をしていました、きどりです。


日本人学校の直接採用の先生は、基本的に2〜3年の契約期間がありますので、それを終えると次の道を探さなければいけません。
僕は、日本人学校を2校続けて経験し、半年間のフリーター期間を過ごしました。
社会的に見ると、「えー、フリーターはやばいでしょ」と思われるかもしれませんが、日本人学校で働いた先生たちの進路は実に様々で、フリーターすらごくごく普通の選択のように思えてしまうから、環境は怖いものです。
では、僕の同僚たちが選んだ5つの進路をご紹介します。
日本の学校で働く
日本の教員採用試験を受ける、王道ですね。
ただし、そんなに人数は多くないです。
受験者は、日本人学校での勤務の中で培った「国際理解教育」や「英語教育」のスキルを売りに、採用試験に臨んでいる人が多かったです。
「東京都は日本人学校経験者を積極採用する」という新聞記事が出ていたこともありましたし、何かしら有利に働くかもしれません。
ただし、制度上の問題で、日本人学校の経験が教師経験としてカウントされず、「経験者の1次試験免除」などの優遇が受けられない自治体もあるようですので、それぞれの教育委員会のホームページを要確認です。
教員採用試験の勉強は、日本にいても海外いても変わらずに自分できますが、大変なのは、受験で一時帰国しなければならないことです。
試験当日の朝到着便を予約していたら、予定していた便が天候不良で欠航。
試験を受けられなかった、という同僚もいました。
そうなると、これまでの試験勉強の努力が水の泡ですから、教室を1日長く開けることになっても、余裕を持ったスケジュールを組むようにしてくださいね。
他の日本人学校で働く
僕はこの選択をしました。
日本人学校から他の日本人学校へ行く人は意外と多いです。
ほとんどの人は2校目を終えた時点で、次の新しい進路を探していますが、中には日本人学校ホッパーもいて、5校目、なんていう人もいました。
日本人学校の人事権は校長にあります。
ですので、1つ目の日本人学校できちんと職務をこなしていれば、在籍校の校長先生から、次に行きたい学校の校長先生に推薦をしてもらえる可能性が高いです。
学校としても、よく分からない先生を採用するよりも、海外生活に適応できて、教師としての仕事もきっちり出来る先生を採用したいと思っていますからね。
教師を一旦辞めて進学する
海外で仕事をしていると、やたらと遭遇する「高学歴な日本人」。
海外留学経験者はザラにいるし、大学院で博士課程を修了している人も、ちらほらといます。
その人たちの活躍ぶりを見て、「ああ、自分もこんな風になりたいな。勉強をやり直したいな。」と思うのは普通の感覚です。
実際に、日本に帰国して大学院に進学したり、忙しい合間を縫ってオンライン英会話で英語力をメキメキあげて、海外の大学院に留学したりと、進学の道を選んだ同僚もいました。
色々な業界の人に出会えるからこそ湧き出てくる夢かもしれませんね。
教師を辞めて転職する
多くはありませんが、先生を辞めて違う業界にチャレンジする人もいます。
これも、「様々な業界の日本人にたくさん出会う」という経験が大きく影響していると思います。
かくいう僕もその一人で、「教師だけやり続けるのはもったいない!他の業界も経験してみたい」と思い立ち、オンライン英会話でつけた英語力と中国語を武器に、転職活動に挑みました。
実際に、教師を辞めて他業種に転職してみると、教職の世界と企業の世界のあまりの違いに戸惑い、辛いことも多々ありますが、とても良い経験ができていると思っています。
他業種に転職したいと思っている人は、その国の言語を勉強して(特に英語)資格を取得するなど、何か目に見える成果があるとアピールポイントになります。
教師を辞めて主婦になる
男女問わず、現地で出会った人(日本人、外国人問わず)と結婚する人もいます。
そうなると、男性は大概は教員を続けていますが、女性はそのまま専業主婦になって、現地にとどまることが多いです。
海外の日本人コミュニティはすごく活発で、そこが出会いの場になっています。
女性職員の中には、「駐在員と結婚する!」と意気込んで赴任している人もいるぐらいです。

まとめ
とにかく出会いの多い海外生活。
様々な経歴を持った、様々な業種の人たちとの刺激的な出会いで、今まで思ってもいなかったような新しい道が切り開かれるかもしれません。